紀伊半島の環境保と地域持続性ネットワーク 紀伊・環境保全&持続性研究所(三重県津市)
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 <紀伊半島の巨木を訪ねる>

 奈良県宇陀市榛原区赤埴 仏隆寺のサクラの巨木

 奈良県宇陀市榛原区赤埴の仏隆寺に生育する樹齢1000年を超えるサクラの巨木を、4月中旬の満開の時期に訪れることができた。仏隆寺は丘陵の上にあるので、麓から団体客に混じって登って行った。仏隆寺の手前あたりは、かなりの枚数の棚田がみられ、古くから開かれた地域であると思われる。

 仏隆寺は室生寺の末寺として850年に創建され、一説によれば更に前に開かれたとも言われ、室生寺の南門としての位置づけもあるようだ。この古刹にサクラの老木は似つかわしい。

 仏隆寺のサクラの巨木は、遺伝学的にはヤマザクラとエドヒガンの雑種であるモチヅキザクラの一型であるが、花柱に毛がなく、顎筒のふくらみが円筒状だ円形で長いなど、ヤマザクラの形質も備えており、学術的にも貴重とされている。

 
(写真をクリックすると拡大します)
奈良県宇陀市仏隆寺近くの棚田
仏隆寺への坂道を登って行く途中、道の左手はかなりの枚数の棚田が広がっていた。
棚田は放棄田もなく、良く整備され、古くから耕されているのだなと思う。
宇陀市仏隆寺の千年桜
仏隆寺のサクラが丘の中ほどに見える。大きく広がった枝に桜花が満開となっていて、みごとであった。手前の菜の花の黄色とサクラの淡いピンクとのコントラストがおもしろく、格好の撮影ポイントで、多くの写真愛好家が撮影していた。
宇陀市仏隆寺千年桜への人の行列
仏隆寺への石段を登る脇にサクラの巨木が生育している。天気が良く、花は満開、見物客で賑わっていた。 
宇陀市仏隆寺の千年桜の近景
サクラの巨木の全体像が、画面いっぱいになるように、可能な限り接近して撮る。  
宇陀市仏隆寺の千年桜の根元
サクラの巨木の地上2mほどのところから大小11本の枝が出ていて、最も太い枝の周囲は1.2mほどであるという。

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